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バンクーバー
ガスタウン
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バンクーバーの人は「雨ばっかり降っていやだ!」とか、「こんなどんよりした毎日じゃあ気が重くなる」とか不平ばかり言います。ぜんぜん分かってないんですね、これほど「恵みの雨」はないんだってことが・・・。年間150日に"小分け"して降る雨が数週間や数ヶ月で降ってほしいのでしょうか。そんなことになったら、どこかの国のように、土砂崩れ、山崩れ、洪水・・・ですよね。だったら、シトシト雨に感謝しなくちゃあと思うんです。「バンクーバーは雨の賜物」なんだから、本当は。

 雨の街

カナダ西海岸は世界でも有数の多雨地帯。バンクーバー周辺でも年に150日も雨が降ります。特に冬の半年間(9月〜3月)はいつもどんよりしてシトシト雨が降ったりやんだりで、青空を見るのはまれです。そんな気候に、「こんなに雨の多いところはごめんだ」と恨みがましいことを言う人がいます。でも・・・。


セントラルパークの散歩道

 緑の街

バンクーバーは別名"Ever-green City"「緑の絶えない街」と呼ばれます。周辺の山々はもちろん、スタンレー公園やセントラル・パークなど町の中にも大きな森林公園があります。また、道路には必ず街路樹があり、樹齢100年くらいの街路樹もあります。主な樹木は、ダグラスモミ、赤杉、ツガなどの針葉樹、カエデ、オーク、ポプラ、プラタナス、マロニエ、それに花が美しいベニスモモ、桜、シャクナゲなどの広葉樹などです。どこへ行っても緑があります。

 環境の街 「その木は切ってはなりません!」

そんな緑豊かな街ですが、偶然にそうなったのでしょうか。じつは、バンクーバー周辺の町々には日本では考えらないような条例があります。「一定の太さ以上の樹木は、たとえ私有地の中にあっても町の許可がなければ切ってはいけない」というものです。外国から移民してくる人たちは初めは戸惑いますが、しばらく住むうちにその意味が次第に分かってきます。


Catalpa (キササゲ)の花

Snowy Owl (シロフクロウ)

 水道メーターのない街

北米でも唯一、この街には水道のメーターがありません。街の北側に海岸山脈の山々が並んでいて、その山間には豊富な雨水をたたえたダムや、自然の湖がいくつもあります。これらがバンクーバー都市圏200万人の飲料水の水源になっています。豊富な降水量にささえられてこの街の人たちは、水道の基本料金をちょっと払えばあとは使い放題、と言う信じられない環境の中で生活しているのです。

 電気代の安い街

ダムと言えば水力発電。ブリティッシュ・コロンビア州は水力発電も豊富で、電気代がとても安いのです。州の土地の75%が標高1,000メートルという山ばかりの地形と、豊富な降水量を利用して、州内にはたくさんの水力発電所があります。 電気はあまっていますので、かなりの部分はアメリカに輸出されています。


ライオンズ・ピークの双頭の峰

ノースバンクーバーの山々

 自然災害のない街

冬の雨が乾燥する夏も湿気を保つため、山火事が発生して山沿いの住宅が被災することもありません。雨はシトシト雨なので洪水もまずありません(むしろ融雪期のほうが洪水が起こりやすい)。平地には雨は降っても雪はほとんど降りません。地震は、私が住み始めてからの20年余で小さいのが3回。カラフトの真ん中くらいの緯度にあるためハリケーンは届きません。山岳地帯が近くて地形に起伏があるため竜巻が発生しません。まさに「ないないづくし」です。

 「雨の賜物」バンクーバー

みんなみんなシトシト雨のおかげ。
今日も雨が降っています。雨にぬれた木々の枝葉が輝いて見えます・・・。 


アオサギ

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