An Amazing Golfer, TADD FUJIKAWA
「驚異のゴルファー」タッド・フジカワのページ

タッド・フジカワがごあいさつ （2008年３月、ハワイ、ワイアラエ・カントリークラブ）   タッド・フジカワのスウィング

最新ニュース　トーナメント歴　ソニーオープン（2007年）での活躍　
タッド・フジカワとは　映像と画像　関連サイト　管理人コメント

2007年１月、ハワイで行われたソニー・オープンでまだ高校生だったタッド・フジカワが大活躍した。その後の数年間、彼はアマチュア選手としてPGAトーナメントに出場し、けっこう活躍した。そして、高校卒業と同時にプロ入りしたが、その途端、まったく振るわなくなってしまった。結局、素質は十分あったが、プロにつかずに自己流でプレーしていたのが悪かったのかもしれない。

最新ニュース

(2012.06.30) 　久しぶりに活躍 eGolf Pro. Tour のThe Championship at Wintergreen Resort （06/27 - 06/30）に出場したタッドは、まったく久しぶりに活躍し、３位タイで終了した。少し復調の兆しが見えてきた。ともかくまだ２１歳の若さだ。じっくりと力をつけてほしいものだ。

(2012.06.02) 　さんざんの成績が続くタッド eGolf Pro. Tour のその後のトーナメント４試合に出場したタッドは、さんざんの成績が続いている。わずかに、River Hills Classic で予選通過し最下位の７５位に滑り込んだ以外は、三試合が予選落ちか棄権というひどい成績だ。早すぎたプロ転向時に私の頭をよぎった心配が、あたってしまいそうな感じになってきた。

「最新情報」過去ログ

主なトーナメント歴
（下に行くほど過去の記録。緑字はアマチュア時代）
2012年　2011年　2010年　2009年　2008年　2007年　2006年

ソニーオープンでの活躍

(2007.01.17)

５０年ぶりの快挙

日系ハワイ人にすごいゴルファーが現れました。先日終わったPGA（アメリカのプロゴルフ組織）のソニー・オープンで決勝ラウンドに進出したタッド・フジカワです。なんと、1月8日に16歳になったばかり。50年位前に、15歳８ヶ月と２０日の少年がPGAトーナメントの決勝ラウンドに残りましたが、それ以来の快挙だそうです(*)。

身長１５５センチ

そんなすごいことをやるのなら、さぞかし体の大きい早熟な子供かと思ってしまいます。ところが、彼は身長が１５５ｃｍしかないのです。これまた、驚きと言うほかありません。まだ若いですから少しは伸びるでしょうが、どうやら小柄な人のようです。というのも、タッドは3ヵ月半もの早産で「生存率50％」と宣告されるほどの超未熟児として出生したため、これ以上はあまり大きくならないのだそうです。

ゴルフやるならまず柔道・・・(^_^;)?

そんな出生でしたが、おじいさんが柔道場を造るほどの柔道一家で、タッド自身も４才くらいから柔道をやっていました。それも生半可ではなく、１２才までにジュニアの全米チャンピオンに４度もなっています。そのためか、体重は60ｋｇとがっちりしています。今トーナメントではドライバーの平均飛距離がなんと約２９０ヤードでした。２３０ヤード飛んだら大喜びの私は完全に脱帽・・・m(_ _)m。しかも、ボールが飛ぶだけではなく、ソニー・オープンではパーオン率(**)がプロの全選手をさしおいて彼が一番でした。

２０位タイ

ソニーオープンでは、３日目を終わって-7で首位から６打差の８位タイでしたが、最終日は少しスコアを崩して結局-5の２０位タイでした。序盤でダブルボギー、ボギーとたたいてスコアを３つも落としました。ふつうだったら若い選手はこれで終わりで、最終日の緊張感からどんどんスコアを落としていきます。ところが、そのあたりでタッドの精神力は違うようです。粘り強くプレーを続けてスコアを一つ戻したのでした。結局、この年齢の選手が２０位タイに入ったのも初めてだそうです。

結果：
　　　　　第１日　　71　(+1)
　　　　　第２日　　66　(-3)　　25位タイ
　　　　　第３日　　66　(-7)　　 ８位タイ
　　　　　最終日　 72　(-5)　　20位タイ　
　　　　　（もしタッドがプロだったら賞金は約52,000ドル…約624万円でした）

ゴルフ場： Waialae Country Club ワイアラエ・カントリー・クラブ、ホノルル、ハワイ　 7,060 ヤード、パー７０

並外れた精神力

大人のプロゴルファーに混じって、アマチュアの１６歳の少年がこんな成績を残すのは驚異的です。しかも、日増しに彼につくギャラリーが増えて、優勝争いはそっちのけで応援します。そんな状況の中であることを考えると、なおさら、精神的な強さを感じるのです（ゴルフは"個人的なスポーツ"なので精神面がすごく影響します）。なお、彼は去年のUSオープン(***)にも「USオープン史上、最も若い選手(****)」として出場しています。今回の活躍は偶然ではないのですね。

将来

これまでにも嘱望されながら消えていった選手はたくさんいます。その点、彼は考え方もしっかりしていて、「まず大学に行って力をつけ、プロで勝てるようになってからプロになる」と言っています。じっくり取り組んで大成して欲しいものです。なお、お父さんは日系４世、おかあさんは日系３世で、ルーツは広島県尾道市。生まれたときは３ヶ月あまりの早産で、腸をつなぐ手術などをなんども行わねばならず、医者からは「生存率５０％」と言われたのだそうです。

＜しかし、賞金を得られないアマチュア資格で日米欧の各種プロ・トーナメントに招待出場を続けることは金銭的に難しい。そのため、２００７年夏にはプロに転向し、大学進学も断念した。＞

ソニー・オープンの最終日は、現在"世界第2位"にランクされている Jim Furyk ジム・フューリクとのラウンドでした。プレー終了後、選手同士は通常は握手だけするのですが、ジム・フューリクはよほどタッドのプレーに感銘したのか、タッドをハグ（抱擁）しました。ところが、ヒューリクは１８５cm の長身ですから、かなり、かがまねばならず、なんともほほえましい光景でした。

(*) プロゴルフ・トーナメントはふつう木曜日から日曜日まで４日間プレーします。ただし、最初の２日間で上位６０位タイくらいまでに残らないと「予選落ち」となって、土日のプレーには出られません（賞金もまったくなし）。ふつう、トーナメントは１５０人くらいの選手が出場しますから、予選を通過して決勝トーナメントに残るだけでも本当に大変。それを、タッド・フジカワは見事に突破したというわけです。ちなみに、タッド・フジカワはアマチュアですから、たとえ優勝しても賞金はもらえません。

(**) グリーンにできるだけ少ない打数でボールが乗ったことを示す、ショットの安定度データ。

(***) ゴルフの４大トーナメントの一つ。2006年の時点で106年の歴史がある。

(****)当初、「1941年に出場したティレル・ガース Tyrell Garth が14歳で最年少」と発表されましたが、その後、ガースは15歳11ヶ月だったことが分かり、15歳6ヶ月のタッドが最年少と確認されました。
But after contacting Garth at his home in Texas on Wednesday, the USGA had to amend the record book. Turns out Garth was 15 years, 11 months and 27 days when he played. That's actually older than Fujikawa, who is 15 years, 6 months, 7 days.

タッド・フジカワとは（2007.01.21現在）

タッド・フジカワの映像と画像

下記のサイトに、タッド・フジカワのビデオ映像があります。

関連サイト

GOLF.com (Behind the Scenes with Tadd Fujikawa) 　タッドの写真集（高校時代のもの）　

Tadd Fujikawa Pictures 　写真集（ゴルフスウィング）

eGolf Professional Tour 　２０１０年（２〜１０月）に参戦するジョージア州のツアー

Tadd Fujikawa News (www.topix.com)　タッドについてのニュースを"世界中"からかき集めているサイト

ハワイのテレビ局 TV Stations （KGMB/KHNL、KHON、KITV）

Honolulu Advertiser　アマチュアからプロ転向当初にかけての特集ページ（最近は更新されていない）。

TADD FUJIKAWA RUMORS　タッド・フジカワについての記事が列挙されている。

＜管理人コメント＞

私は、2006年のUSオープンでタッド・フジカワの名前を見たような気がしますが、はっきりと知ったのは2007年1月のソニーオープン2日目のマスコミ報道でした。でも、”ふつうの”日系ゴルファーだと思っていましたので、特に気にも留めませんでした。ところが、どこかのニュースで「身長が155cm しかない16歳の少年で、ドライバーショットが300ヤードも飛ぶ」ことを知った時に、俄然興味がわきました。「そんなことが可能なのか」と思ったのです。 それで彼に関するウェブサイトを片っ端から読んでみました。すると、そこには単なるゴルファー以上の、なにかすばらしい人物像が浮かび上がってきたのです。ソニーオープンでは日増しに彼のギャラリーが増えて行きました。多くのファンがゴルファーとしてのタッドを賞賛する中で、あるハワイ人が、「タッドは『どんな困難に直面しても、自分を信じてがんばれば克服できるんだ』と言うことを教えてくれているように感じます」と言っていました。まさに、そのあたりでした。タッドの言う "Never Give Up and Always Stay Focused" 「絶対にあきらめないで常に集中して」ですね。 ゴルフキャスターの戸張捷 は、次のように言っています。 「彼がそれほどの人気を集めたのは、単に16歳のアマチュア、しかも154センチの小柄な体に、あどけなさの残る表情が魅力的だから、というだけではなかったように思います。彼のゴルフには、今のプロたちにないすがすがしさ、見ている者を元気にさせる“何か”があったからだと思います。そして、その“何か”とは、彼が心からゴルフが好きで、その好きなゴルフを目いっぱい競い合える喜びから来ているような気がします。」 しばらくプロゴルフに飽きていたのですが、久しぶりに自分の目で見てみたい選手が現れた気がします。がんばれ、タッド！

なんとなく”鉄腕アトム”のイメージですね。小さいのが大きな”悪者”（他の選手にはごめんなさい）をやっつけちゃうんだから・・・(*^_^*)。アストロ・ボーイ、がんばれ〜！